Take it easy

サッカーブログです。

出来ることを精一杯 2013 J2リーグ 第19節 京都サンガ VS 愛媛FC

試合の録画を何度も見返す事があります。
スタジアムで見ていた時に感じた違和感であったり、不思議に思ったことを調べるためです。

「圧倒的に押されているのにどうして失点を1で抑えられたのだろう?」
愛媛戦を見て素直に思った感想です。


愛媛はサンガのSBの裏をしつこく、鋭い動きで狙ってきていました。
ワンタッチのパスと第3の動きを組み合わせた動きはスピードがあり、
サイドの深い位置まで、何度もボールを運ばれていました。

前半20分の愛媛の象徴的なプレーです。

ゴールキーパーのキックから一気にクロスまで持っていかれたシーンなのですが、全てワンタッチでパスを回しています。
前線に入ったボールを「必ず」落とす、
そのタイミングで「必ず」サイドはスペースを狙って走りだす、
ワンタッチでサイドにボールを「必ず」だす。
おそらくこの流れはチームで想定している、決め打ちの動きだったと思われます。

決め打ちと言うのはなかなか厄介なプレーでして、
迷いなくボールを動かせるので、わかっていても追いつけないスピードがでます。
愛媛の石丸監督、なかなかやりますね。


フットボールラボからのデータです。
http://www.football-lab.jp/kyot/report/
ポイントは愛媛のクロス本数。
22本のクロスで成功率は13.6%。本数に直すと3本です。

「圧倒的に押されているのにどうして失点を1で抑えられたのだろう?」
このデータが最初の疑問の答えにつながっていきそうです。
サイドは破られてクロスを上げられまくってるけど、ほぼ完璧に跳ね返していたと。

試合中、こういう場面が何度もありました。

サイドに展開された後だけではなく、
相手のFWを潰すためにCBが前に出た時にも、
DFラインに空いたスペースを埋めるためにボランチが下がる。
この動きによってDFラインにはハッキリとした穴が出来ない事になります。
とても地味な動きなのですが、DFラインの数を維持することによって
ゴール前のスペースはなくなり、クロスを跳ね返し続ける事ができていたのだと思います。


秋本、田森は、ボランチも出来るCBというタイプの選手です。
攻撃面に関しては確かに物足りない所はありますが、
最後の局面でやられない、粘り強い守備が出来ているのも確かです。


チームのスタイルが崩れている、という話が聞こえてきたりしますが、
今の中盤の構成は山瀬、駒井、秋本、田森で、パスを得意としている選手が一人も居ません。
これで、中山と工藤が居る時(充孝とかウヨンが居た時)と同じ様なサッカーが出来るのか?
と言うとそれはちょっと厳しいなぁと。
それよりも現状のメンバーが出来ることをやって、勝ち点につながっていることをもう少し見てくれてもいいんじゃ無いかな。


後半に劣勢を跳ね返せるような粘り強さが出てきている今のチームに
技術の優れた選手が怪我から復帰してくる、ちょっとわくわくして来ませんか?
その時にどんなサッカーしてくれるかを楽しみにしてるんです。

華麗にパスを回して圧倒する、そういうサッカーをやっぱり見たいですからね(笑)